関西支部通信152号
『家族ネットワーク』・『子ども支援塾ネット』2025-6−15発行
関 西 支 部 通 信 152号(私信41号)
<本 部:〒981-0913 仙台市青葉区青葉町2−12 今北方 022-275-3518>
郵便振替:「子ども支援塾ネット」−東京00170−7−145237
<関西支部:〒565-0863 吹田市竹見台4−8 A3-106 小寺方 06-6834-1255>
いよいよ梅雨入り?(沖縄は梅雨明け?とも)。大阪千里は、この間雨続きでした。雨が
降らないと田植えが出来ず、「お百姓さんが困る。」と。嘗てこんな話は学校で教わらず
とも生活の中での云わずもながの「刷り込み」であった。が、本当に困るのは誰?そして、
雨を巡る関心も、ゲリラ豪雨・線上降水帯・豪雨災害。米問題も選挙対策・政権運営・
政治課題と、すっかり様変わり。梅雨の時期は食当たり・食品管理が要注意、手洗いは
健康管理の主流であった。今や、働き方改革?と熱中症?「対策」が法律上も課せられ、
主役変更?か。目まぐるしい?時代の動きは人の「世」と、地球温暖化・気候変動・偏西
風の動き云々が天気予報の主役なれど、先ずは、雨の日が続き、梅雨の到来?に、梅雨
が明けてからの猛暑日を早々と鬱れる慌て者です。さて皆様には、季節の変わり目と、
上手くお付き合いされ、お元気にお過ごしでしょうか?ご機嫌お伺い申し上げます。さて、
支部通信152号(私信41号)のお届けです。
【始めに】
「支部通信」らしく?、大阪の話題報告!『西成特別進学塾』の続きです。中間テス
ト・修学旅行・校外学習・万博見学?・一泊移住と学校行事が目白押しの最中、職員室前
に、「よろしければ・・・」と一応の『能書き』付きですが、お持ち帰り自由の「チラシ」
展示のケースが置かれました。中味は、『○会の通信教育、夏を制す「夏の準備キャンペ
ーン」』のパンフ。中学1年生〜3年生対象の○会通信教育の案内で、(1ヶ月経った今も
置かれている。)その内容は、世話人の独断と偏見で、記すに値しないので省略ですが、
要は、夏休み学習の案内である。学校の場で、この様な私企業のチラシ配り(無人の配
布)が公然と行われている事を、どう考える?・どう捉える?、「夏休み、やりたいこと
全部叶えるBOOK」無料プレゼント!とは言え、「夏期講習どうする?」と企業宣伝である
ことは紛れもない。
大阪での塾代助成や民間校長導入でのアレコレ以来、新自由主義教育推進の動きは、
特に、’18年頃からの文科省の地域未来塾構想以降、活況を呈し出して来ていたが、競
争の強調・成果主義・民活・自己責任の流れに、棹さす様は、益々の感。教育問題が「票」
になる!高校無償化が、政治取引の対象になる。
大阪では、2回に及ぶ都構想否決にも関わらず、「各区」の独自生を競う?かの様?な動
きが見え、しかもそれ等は、子ども達を「対象化」して憚らない体。
先号でお知らせした各区主導の「進学塾」の動きは、教育の二重構造に繋がるだけに、
その狭間に、放り込まれる子ども達の気持ちは如何?そして、その方向を「良し」とす
る・「教育熱心信仰」・善の大人達の状況をこそ注視すべきだと思っています。
また、’16年に制度化された「義務教育学校」は、これ迄の小学校6年、中学校3年
を小中合わせた1〜9年制にし、一人の校長をトップとする教職員組織が学校運営を担
うのだが、「施設一体型」・「連携型」何れも、今の学校問題(不登校生徒数35万人と
過去最高・公立学校の教職員の休職者数7119人と過去最高)対応出来ていない。
正に、学校問題は、現場教職員。生徒達を巻き込む問題ながら、大人の認識、関心が- 1
何処かでズレているのでは?と思ってしまい、大人への具愚痴ばかりで、自己嫌悪に陥
りかねません。そこで、「論」もだが、目の前の具体的な問題、にこそと。
宿題問題は、学校に於ける「いじめ」が話題になる度、家族ネット関西の「出来ない
宿題を強要することはいじめそのもの!」の主張を彼方此方に手渡し続けている。しか
し、背景の「宿題=熱心な教育」信仰の思想は根強く頑強で、一歩踏み込み、現実直視
とその是正を迫ると、立場論?や保身からの本音にぶつかります。今迄、この事を巡っ
て、何人?の先生達と袂を分かってきた事か?寂しい限りであります。でも、続けます。
【これからも】
*某中学校の放課後学習:「高校でも学校学習と付き合える!を目指す」が見事やり
過ごされた顛末と背景は前号に記しましたが、原点復帰「わかる・できる」を短じか
く・楽しく、大道芸の如く演じる事を続けている。子供たちに、予め「10分か15分か
の時間宣言し、その範囲で、キチンと1テーマを完結させる。例えば、「関数とは何か?」
の話は、15分。1次関数から、比例→反比例→二次関数へと。ブラックボックス→表→
式→座標→グラフを交え、完結。結構好評。また、因数分解の一般形はたすき掛けを
基本に、公式に当て填まるものは特殊と位置づけ、数の分解と試行錯誤を見える化す
る為の「書く」を推奨していると、次の「平方根」の時にも数の分解・統合への慣れ
に繋がる様に思える。塾の時よりも、色んな生徒達と接する事で得られる色んな経験
で、こちらの方が楽しませて頂いている。予めの「時間宣言」は、これから起こる事
への関心をもって貰うという点では、色んなゲームや「話」にも勝るとも劣らない働
きをしてくれる。最近の一例では、理科の学習で、イオン記号と価数を含む名称を覚
えるに、なかなか覚えられないと。そこで、閃いたのは、高齢者講習の際に、認知症
検査なるものがあり、64の品目から16個がテストに出るのだが、その覚え方(色々本
も出ているようだが)、を含め、多くの当該者=受講生は緊張されている。昔々、森毅
さんが、「4」からみの話をされていた事があった(何事も、4・40・400のスパ
ンで見てみると、面白い世界が見えると言うお話し。コロナも4年で・・・となった
とするとキット・ニンマリ?)のだが、この64枚の絵柄は、4分割の活用で整理すると、
覚え易くなる。この手法の活用で、理科の暗記項目に対しては、3分割記憶を達成しよ
うと、提案。当日の課題は15個。この項目を3分割方で、(5・5・5のリズムに乗せ)
記憶単位を作成。そして、見事!3分掛けずしっかり覚えきった。只、見てるだけの周
りを含めて、ドット拍手。子ども達に取って、「わけわからんけど、おぼえろ!おぼえ
なあかん!ことに出会うことは屡々で日常化している・難題。(兎角、国語の漢字や英
語の単語は、「書いて覚えろ!」と書くことを強要されがち、勉強しない・仕方が解ら
なくとも出来ると、大人から責められる子ども達の何と多い事か?支援塾でも、単語
を覚えるのに、「パタ・パタ」なる教具?が披露されたこともあった。これが宿題とか
で「教」の権力行使が加わると、何回も同じ文字を書いている内ちに、間違って書い
ていたり、漢字の偏ばかりを先に書き後で、旁を書くなんて、手工業的にオートメー
カならぬ書く作業を作業化・効率化を図る子もあって笑えない場面が多かった。)
そこで、その手法(覚・憶える)を、関西支部で、話題にしたことがあった。その時
一部を披露して頂いたのは、当時、名張に住んで居られた峯さんであった。何事も、
正面から受け止めて頂くお人柄を含めて、その「記憶術」を懐かしく思い出した。
*無償塾:通信制大学:パソコンスキルが無いと通信制の課程の学習が出来ない
状況は一向に改善されず。入り口の入り口、パソコンそのものヽ扱いに窮々と
されている。某大学の教授の「そんな理不尽な!教授会で発言する!」の発言
もその後進展・変化はなにもない。授業料を払っているのだから、消費者セン
ターにでも相談する手もありか?と話題にしたのだが、「そんな元気はない」と
の事。しばらくは、色んな成り行きをしばらくは静観。チャットGPTの活用
は継続。所謂普通の無償塾:その後、当初の方針通り、数学中心の学習に取り組ん
でいる。修学旅行も終わり、これからは、実力テスト・期末テストとテストが続き、
夏休みに入る。英語の方も気がかりなところがあるのだが、週1回、60分〜120
分の時間なので、一科目の絞りは続け、夏休みの状況次第で、その後の展開を相談し
たいと考 えている。学校学習の「トリセツ」として、数学教科書、を考えているの
で、学校では使わないと云われる教科書なのだが、無償塾では、ことさら意識して活
用につとめている。その為、教科書(特に英語・数学)のネット活用可能の中味を点
検し、理解する為、専ら、教科書会社のホームページを見る事に時間を費やしている
昨今です。(特に、英語の解説動画を参考に見て、比較するだけで自己点検が出来ます。)
そして、単なるデジタル化だけではなく、それなりに、教え方・伝え方の色んな工夫
やその背景をも見てゆくと、大人にとっても、学ぶべき処が、多いと思えてきます。
昔の様に、印刷媒体だけではなく、動画をも含む伝達方法は、質的な変化をもたらし
ている・もたらす可能性があるでしょう。教科書全般ともなると、教科書を見るだけ
でも、ある意味大変です。しかし、語学・英語に関しては、我々?塾に関わる・関わ
って来ている・来たものにとっては、必修で、出来得るならば、複数社を見比べると
、我々・教える・伝える側にとってもとても良いのではと思えます。
【あれこれ】
*ご近所さん・向こう三軒両隣:オープンマインドさんの田中さんとは、千里山のア
トリエでコーヒータイムを持つ間柄で、コーヒータイム故?、塾以外の話も。そんな中
で、Tシャツの話をし、アトリエにあった、オリジナルTシャツの型を提供したところ、
早速,オープンマインドの素敵なオリジナルTシャツを作られました。序でに、開熟時
の看板も良いのを作られ、それらを見て、こちらも嬉しくなっています。田中さんの
自習室運営には感心している処ですが、この自習室に、教科書や参考書等が整備され
るともっと楽しくなるかも?と他人様の塾ながら、アレコレ楽しませて頂いています。
アトリエへは、原則毎日行きますので、自習教室の使用状況がよく解り、お休みの日
でも、今日は3人、今日は5人と、「信頼」関係振りを、数えてしまいます。
:向こう三軒程近くはないのですが、
吹田の燐市豊中でNPO法人を立ち上げ、「学遊」をされている一村さんからは、大阪
合宿で見学会に協力頂いて以来、色んな情報や様子のお知らせを頂いています。
塾学遊の元気な活動の様子は、ホームページでご覧頂けますが、この春には、「塾」と
「サロン」を融合させた、子どもからシニアまでの多世代の交流出来る「地域憩いの
場」開設のお知らせを頂きました。
塾を「学びの支援」の場だけでなく、「遊びの支援」の場としても力を入れておられ
ましたが、いよいよ他世代支援へと一歩踏み出されたとのことです。「家族ネット」の
思想に重なる部分があるのでしょうか?これからの「塾」を語り合えればと、勝手な事
を夢見ています。
*常会:*毎第2日曜日午後2時ー5時。会場は、大阪メトロ四つ橋線岸里駅下車徒歩1分。
大阪市西成区潮路1-10-4-301ギャロップです。駅から06-6659-3648に電話頂ければお
迎えに上がります。尚、常会時にZoomも可能である旨お知らせしていますが、繋
げる時間は30分(無料)以内です。ご希望の場合は、事前に支部迄お知らせ下さい。
*会計報告:口座廃止で送金頂けませんが維持出来ていて有り難い事で、感謝しています。
5月には、切手をお送り頂く方があり、き助かっています。そして、読んで頂いて
いる事が伝わるお便りが嬉しかったです。
*宝物シリーズ:*四つ葉考:退院後四つ葉に出会った事で、「出歩く」事が出来いわ
ば恩人。見るだけで良いはずなのにやはり摘んでしまっています。春クローバが終わ
り夏クローバになります。今年も十分頂き有り難う。
*小枝鉛筆:15年位前に引っ越して来られた方から「今年,息子が中学校を卒業し
ました。記念に小枝鉛筆を頂いてきました。有り難うございました。」と。「いえ、い
え、お礼を言うのは此方です。頂いて下さって有り難うです。」作った鉛筆を受け取っ
て貰う人がいてこその作り甲斐。これらの関係・繋がりに有り難う。
*お便り:定期的にお知らせやお便りを下さる方がおいで頂ける事は嬉しい事
です。時折、メールで「通信読んでるよ」と連絡頂ける方も又嬉しいです。
しかし、多くは静かながら、時折、返却があると「エッ!」となります。此方
のミスで住所の一部が抜けていたりする事もあり反省。静かであることは「便
りの無いのは良い証拠」であれば良いのですが、気になって、電話をしたりす
ると、「入院してました。」・「救急車を呼びました。」と言う事もあって、消息
確認も、時には必要かと。状況を聞いて何かが出来ると言うことはなく、一方
的な此方の気持ちだけの問題なのですが、アレコレ思い出すとついつい電話を
してしまいます。お付き合い頂いていることに感謝です。電話以外にメールを
戴く事もありますが、限られた方々になっています。先の号で、チャットGDP
に触れましたが、峯さんからは、Jフォニックスのブック版の完成ということ
でファイルを送って頂いています。関心のある方はご連絡下さい。そして、英
語とリズムは相性が良いのでは?と言っていましたら、Jフォニックスの動画
版の作成に取り掛かられ、AIで作曲された試作品をも送って頂きました。これ
も、興味・関心のある方には見て頂けるかと思いますので、直接、峯さん(P
MLアカデミー英語教室pmlacademy.com)に連絡を取られるか支部迄お申し
出下さい。
昔の「仲間」は?版のお便り?。塾対象の業界紙に、塾にとってメリットだら
け、「不登校児支援事業」のFC募集と。「放課後等デイサービス」が取り上げ
られていた。昔の仲間?にNPOを立ち上げられ、これ・「放課後等デイサー
ビス」に取り組んで居られる方がいる。行く仝は、福祉面の事業へと。塾では
ないが、いわばその延長線?上にある事業をお考えかと。支援塾の若手であら
れた多くの方々も年金世代。そして、この中に、先を見据えた取り組みを進め
ておられる事のお話しは、殊の外嬉しく、時折、連絡を取らせて頂いています。
【あとがき】
オープンマインドの田中さんから「近頃の子ども達・特に中学生の変化を何か感じら
れていませんか?」との問いかけがあったことは以前に記した。そこで、放課後学習時に
子ども達を見るようにしてみた。高校入試対応の学習で、目標を持って・立てヽしようと
してもそうは行かない傾向が強くなった様の思うとの事。先ず、自分の位置を確認し、
その範囲で無難な処を撰ぶ傾向は確かにある。しかし、保護者意向が反映される点では
余り変わりが無い様に思われる。否、強くなっている部分があるかも知れない。『学習意
欲的には「嫌学」現象とも言えるのだろうが、嫌学から具体的な「怠学」に行けない・行
かないまゝ状態の子が多い様に思う。』という様な話した。放課後学習で感じるのだが、
社会に於ける格差拡大で、ストレスの掛かり方も又格差があり、厳しい状況の家庭では、
虐待、を考える事もある。家庭内ストレスは家族間でも弱いところに寄せられ子どもに
向く事も多く、厳しい状況に陥っている子ども達が増えている様に思う。この様なこと
こそ、支援塾、家族ネットで、語られてこそなのではなかろうか?学校での学びに、公然
と『ノン』を表明し、所謂『荒れていた』時がこそ正常だったのか?と。(支部世話人)
関西支部 − 小寺顕一(2025年06月23日)