148号
『家族ネットワーク』・『子ども支援塾ネット』2025-2−15発行
関 西 支 部 通 信 148号 (私信37号)
<本 部:〒981-0913 仙台市青葉区青葉町2−12 今北方 022-275-3518>
郵便振替:「子ども支援塾ネット」−東京00170−7−145237
<関西支部:〒565-0863 吹田市竹見台4−8 A3-106 小寺方 06-6834-1255>
2月に入り、列島全体が、強力な寒気団と温暖化?による海水温度の上昇?からか?嘗て
ない大雪に見舞われている。先ずは、雪中お見舞い申し上げます。大阪千里も冷え込む
日が多く寒さが厳しくなって来ている。昔は、春雪による積雪の後に春が来るパターン
が多かったのだが、近年は、雪の積もる事がめっきり無くなっていただけに、うっすら
と雪が残る朝の風景で並の冬を感じている。豪雪でお困りの方々も多い中、千里山のア
トリエの吹田慈姑を植えている瓶に張った氷が溶けない日もあって、久し振りに手が悴
み、不謹慎ながら、何か懐かしさを感じ妙な気分でもあった。一時、インフルエンザが
大流行と騒がれたりもしていたが、少し落ち着きつつあるのでしょうか?ニュースの向き
も変わりつつあるように思います。しかし、久し振りに知人に連絡を入れると、チョッ
トした風邪かと思っていたのだが「肺炎で入院を余儀なくされた」と言う。何が起こっ
ても・・・の年回りが増えて来ている事の当然の帰結なのでしょう。春を前にして、日
暮れは、着実に遅くなりつつありますが、厳しい寒さは、暫く続きそうです。これから
年度末を迎え何かとご多用になられる方々もおいでかと存じます。皆様には、ご家族皆
様共々、お元気にお過ごしでしょうか?ご機嫌お伺い申し上げます。変わらぬ独善の通信
のお届けです。
【始めに】
この間、何冊かの本の名前を上げ教育関連の本を読み始めている事を記して来ていま
すが、新自由主義「教育」に付いて読んでいると、「新自由主義」を学ぶ必要が出て来、
その方面にと範囲が広がります。1970年代頃の我が生活を振り返って見ると、この新自
由主義の背景となる社会状況や世相を体験を通じ重ね合わせる事が出来、具体的なあれ
これから「主義」を実感化出来ます。とは言え、新自由主義について学べているわけで
はありません。雑駁に、*競争原理*効率化*民活*自己責任等が、その特徴と捉えて
みている程度です。しかし、この程度ながら、「流れ」を見てみようとして見ています。
地元中学校でNPO活動の一環で菜園をさせて頂いて、毎火曜日中学に出向いています。
その際、校務員さんと、お話をする事が続く様になっています。その一コマ。「小寺さん、
あの樹の具合は、あれで良いでしょうか?」と。「エッツ!あの樹?って???」・「あれ
です。」と言いつつ、その樹の下に行かれて「何ていう樹なのですか?」と。「唐楓です。
外来種で、成長の早い樹で、剪定に強いので強く切られているので樹形が判り難いです
よね。」「ええ、解らない儘に、適当に切ったのですが、あの程度で良いのでしょうか?」
「時期的にも大丈夫でしょうか?」と。「良いも、悪いも・・・、剪定には強いので大丈
夫と思いますよ。時期も冬ですから大抵は大丈夫でしょう。徒長枝も切っておられるし、
風通し、陽当たりへの配慮も行き届いているし、切り口の養生迄されているので、申し
分ないと思います。敢えて言うならば、より強く切っていても大丈夫な位と思います。
今迄の方の選定痕を見られて解る様に、丸坊主状態に何度もされている跡が残っている
位ですから、それに比べ、随分と丁寧にされていると思いますよ。」と。こんな調子で、- 1
専門家でもない僕に校務員さんが色々話し掛けられて来られる。随分の昔々、支援塾の
会で榊チャン(水戸の榊原さん)が、「眺め八分」の話をされたのを思い出し、その話を
したら、公務員さんは、「仰る通り、脚立に上がって切っている時間より、植木の周りを
ウロウロしていた時間の方が、ズーットずーっと、長かったですわ。」と納得顔。この公
務員さんは、昨年、校務が外注化され、委託業者からの派遣で来られ、仕事としては、
全くの未経験ながら、出来るだけ新しい仕事にもチャレンジと、植木を始め色んな関係
本も読まれ研究熱心で意欲的な方なのですが、相棒の方は全く畑違いで、実質ワンオペ
状態で何かに付け「話し相手が欲しい」状態になられている方だと思っている。昔々も
遠い昔には、学校の校務・雑用係は、何でも屋さんい近くあれこれ何でも対応、授業以
外の学校管理の殆ど、警備はもとより地域付き合いに至る迄で、勤務にも宿直なんても
のもあった。これらが、仕事別に分けられ、勤務形態も、臨時扱いと、職員組合からも
離れ、業務は,民活、業務委託が当たり前。しかも、効率化・入札で、如何に安く上げ
るか、となり、働く人の条件は不安定になってしまっている。昔は、業務委託で、会社
が変わっても、職場は変わらす、勤務会社だけ・書類上で転職を繰り返していた人がい
た時代もあった。「校務員さん」と、子ども達、地域の人達に親しまれていた時代もか今
あった。それも今や昔、新自由主義社会は、公務員さんだけで無い。菜園を始めた頃に
は、家庭科の調理自習で使う野菜を作ろうと、担当の家庭科の先生と作付けの打ち合わ
せをした事もあった。学校には、家庭科の先生も専任おいでだったのだが、クラス数の
減少もあってか、科目によっての合理化が進み?、家庭科は兼任。で、それ・実習用野
菜作り・は、途絶えてしまって久しい。競争・効率化・民活の流れが進み、新自由主義
が見える様に思うは、自己責任なのか?。
『例会案内』の再掲です。
日時:3月30日〈日〉午後2時〜4時〈予定)
場所;大阪府吹田市津雲台1丁目千里プラザ6F(阪急南千里駅下車直ぐ、1分)
会場は、「無償塾」で確保しています。
【これからも】
*某中学校の放課後学習:3年生は、私立高校の入試が終わり、これから2月下旬の特
別選抜、3月中旬の一般入試、卒業式へと。今年は進路絡みの話が少なくなっていたの
だが、直前ともなると、それなりに気にし出す生徒が現れる。特に、私立受験ともな
ると、過去問一つ取ってみても、多様で、それらへの対応ともなると、些か大変。
しかし、この事で、今年は、此方が、大いに勉強させテ頂いた。大阪では、高校無
償化を党の方針に掲げ、全国に先駆けて実施して来ている事から、私立高校の状況変
化が見られ出している。
大学名を冠に高校からの進学に有利感を打ち出す高校も彼方此方、進学コースを設
け、大学進学に実績を打ち出す学校、何れも大学進学を意識したもので、そこで学ぶ
高校生にとって、「如何?」かは、推して知るべしの傾向が多い。
反対に公立高校は、定員割れが続くと統廃合!故、独自色を強める傾向が強い。不
登校対応・不登校生コースなんて言われると、そこ迄しての『高校』って『何?』と
思ってしまいかねない。
大阪の高校の変化は、当然『塾』にも変化をもたらすのだろうが、常会の参加者が
ない関西支部では、それらの話や議論も起こり得るはすはない。しかし、独り支部で
も『塾屋』・支援塾としての気概は、残り火的にはある。
それ故、今年は私立高校受験のお相手を!と、取り組んだ。先ずは過去問情報の入手。- 2
私立の過去問ともなると、学校では準備はない、経費も大変になるので、各人での対応。
入手するにも、便利と思われるネット検索をしても、高校レベルでは、入手出来ない。
そこで、大手書店に行くか、地域のそれなりの書店を探すことになるのだが、大阪の書
店は、見るも無残?、文化崩壊?家と思う程、寂れていて、探すのが大変な状況であった。
序でに学参関係の本も見たのだが、使える学参が少なく壊滅状態と言っても良い。自
分で学習しようと本屋さんで良い教材を手に入れることが難しく、塾を頼ることになる
のだろうか。
苦労しながら、某私立高校の過去問情報を入手したのだが、これが、嘗てのイメージ
と様変わりしていてビックリであった。
昔は商業科男子校で運動クラブが売りであったが、今は共学、様々なコース、特に進
学、そして、実績を売りにしていて、今や蒼々たる国公立が並ぶ。
さて、この様な変化を外から見てのエビデンスとして、入試問題に注目した次第。
それなりの実績を上げるには、所謂良い生徒に来て貰う必要があるのだから、入り口
も変わるはずと。そしてその通り。嘗ての問題と様変わりしていて、面白く、感心し、
塾として肯定的に捉えられると思った。評価:「良問」化している。
一例、数学の問題、図形、グラフ、確率の融合問題が出ていて、着想も面白く、「良問
だ!」と思えた。(解き方が多様であればもっと良かった〉
英語の長文は、そのテーマ、自動運転、ネットゲーム、コロナ、スマホ、AI等、時代
にタイムリーな内容をそれぞれの歴史や現代的課題を交え、英語学習の教材として使
える。(大人が読んでも面白い内容。)ボキャブラリーは多様だが、プレインイングリ
ッシュ的でなお良問に思えた。
支援塾の皆で、入試問題のコンテストをして、良問認定等をしてみると、もっと面白
いかも知れない。さて!そんな元気が支援塾の仲間の中に有りや無しや?がこそ問題。
*無償塾:
通信制大学生の問題:大学に確認したところ、パソコン扱いのスキルは自己責
任で習得して下さいとの事。窓口業務は委託?で、本質的な話しは成立しなく
なっている。大学も、責任ある職員の方が応対してくれるのであれば、要望や
意見も述べられるが、カスハラ対策を兼ねての委託となれば此処で止まってし
まう。マニュアルとシステムの壁。通信教育を受けるには、パソコンが必要な
時代との事。時代に取り残された人達の学ぶ権利・学びには関心が全くない大
学であることがハッキリした。「さて・・・」生きがいとして学ぼうとされて
いる我が無償塾生には厳しい結果。自己責任とジックリ付き合う他ない。
大学のレポート作成にチャットGPTが使えないかと試みている。やはり、データーが
課題迄は解っているが、AIとしての対応力を見極めるには使い熟しを含め、なお試み
るべきとお試しを継続中。〈データー量は増えてきている。使う事で進化するのかも?〉
中学生は、4月から3年生になるので、三者面談をして、今後を共に考えたいと思
ってその旨をお伝えしている。
*ご近所さん・向こう三軒両隣:
アトリエへの行き帰り、オープンマインドさんを覗き、生徒さんが居ない時には、
最近の中高生のあれこれを話し会う。個人塾の状況は、変わらず厳しいので「独り1塾」
の「塾」を応援!学校現場の状況について知りたい処、話し合いたい処は、共通して
いるので、共通テーマーに出会えれば共に学べると良いのにとは、思っています。
【あれこれ】
*常会:*毎第2日曜日午後2時ー5時。会場は、大阪メトロ四つ橋線岸里駅下車徒歩1分。- 3
西成区潮路1-10-4-301ギャロップ、です。駅から06-6659-3648に電話頂ければお迎え
に上がります。尚、常会時にZoomも可能である旨お知らせしていますが、継続し
て繋げる時間は30分(無料)です。常会の場所は当分ギャロップです。此処は学習
教室としては休業していますが、ネットと電話の環境は維持は継続しています。
今や昔になりましたが、関西では2.8月を、商売が低調になる月、二・八と言って、
例会の時から、2月8月の参加者はなく「坊主」と読んでいたことがあり、その時こそ
と、訪ねてくる人がいましたが、今やそれも懐かしい思い出となっています。
*会計報告:
口座廃止で送金頂けなくしていますが維持出来ています。有り難い事で感謝しています。
*宝物シリーズ:
読書会をと、教育関係。新自由主義教育関連の本を読み出していたら、教育研究者の
鈴木大裕さん著「崩壊する日本の公教育」の「作家と読者の集い」が大阪の書店で開
かれ、その模様が購読している地方紙に5回にわたり特集されました。自分で読む以外
に、著者が解説した集いの模様を記者が取材し、まとめ記事にしてくれている。著者
以外の読者、本屋さん、そして記者を通じて、活字化されたものを読ませて頂くとい
うのが、如何に贅沢か、を実感させて頂いた。自分一人でなく「読書会を」をと思っ
ていたが、「独り読書会」をプレゼントされた気分だった。
支援塾・八杉さんとの出会いで、「学ぶ」事の大切さを教えられた。特に、色んな点
で、八杉さんは学び好きだったと思った。勉強・学習という様なものに限らず、何事
にも多方面にであった。そして、特に、その姿勢を大切にされていたとも思う。
*お便り:
・拙い独善の私信を兼ねた通信をお送りしていると、読んでるよ!と、お便りを
頂く事があります。手書きで頂くお便りからは、書かれている文字以上の「も
の」・伝わって来る心があって、大変嬉しく感謝で一杯です。その上、切手迄
同封して頂き恐縮しています。
・ また、塾通信やお知らせを、定期的に送って頂く方もあり、現役「塾」の雰
囲気を頂戴し続けていて、有り難いことです。
・ 塾を閉められた方々とも、通信を読んでいると言って頂くと電話をし、お話
に応じて頂けると昔話をあれこれ、これ又楽しい。
・ 大阪総会時にお世話になった学遊さんの塾生募集ビラ、「さんすう数学の勧
め」ビラが到着しています。変わらずお元気です。
・ 支部通信を発行し送る事で、辛うじて「繋がり」が維持出来る仲間がお一人
でもおられる限りと思っています。関西支部を引き続きよろしく。
【あとがき】Make beauty agein.この「ビュティ」という言葉を聞いた時、おぞまし
さを感じた。が同時に八杉晴美さんを思い出した。此方のビュティはチョット違う。今
となっては、聴いておけば良かったと思うが、聞くすべなし。ビュティの日本語訳は、
あなたにとって、如何?美・きれい・かわいい・いとしい・愛・好ましい・高貴・立派・
不滅・魅力・・・・????。又「昔」であるが、「アイデンティティ」という英語訳を
「俺は、俺や!」と訳した記者がいて感心した事がある。新自由主義教育についての本
を読みながら、大阪の巷で「金だけ・今だけ・自分だけ」と言われるのを聞いて、プレ
イン・イングリッシュ、プレイン・ジャパニーズならぬ、プレイン・大阪弁を駆使出来
るようになれば、面白いかともと。(関西支部世話人)
*〈参考〉ワードでは、プレインイングリッシュガイドに沿った校正設定出来ますよ!
関西支部 − 小寺顕一(2025年02月27日)